目次
プログラミングとは?〜小学生の保護者向け解説記事〜
プログラミングとは?

保護者の方へ最初に伝えたいこと
「プログラミング」と聞くと、「専門的で難しそう」「うちの子にできるのかな?」と感じる保護者の方も多いと思います。
でも実は今、プログラミングは「読み書き」や「計算」と同じように、子どもたちの考える力や伝える力を育てる教育ツールとして注目されています。
プログラミング=コンピュータへの「命令書」
簡単に言うと、”プログラミングとは、「コンピュータを動かすための命令を書くこと」”です。
例えば家で、「お風呂をわかす」ボタンを押すと、お湯をためて、一定の温度になったら止まる、という動作がありますよね。
このような一連の動きを、コンピューターに「こうしてね」と伝えるために使うのがプログラムです。
プログラムは、「最初に何をして」「次にどうなって」「最後にどうなるか」を順番に書いていくルールがあります。
これが「論理的思考(ロジカルシンキング)」につながる理由です。
どんなことに使われているの?
プログラミングは日常生活のあちこちで使われています。
- ゲームやYouTubeアプリ
- 洗濯機や冷蔵庫などの家電
- 自動車の自動運転技術
- お店のレジやセルフレジ
このように「プログラミング」は、子供たちが社会と関わる中で自然と触れていく技術となっています。
なぜ今、プログラミングが注目されているの?

学校でも必修化!時代が求める力に
小学校でプログラミング教育が導入された背景には、社会の急速なデジタル化と、それに伴う子どもたちに必要な力の変化があります。
それに伴い、2020年から小学校でプログラミング教育が必修化されました。
プログラミング教育の最大の目的は、「プログラムを書くこと」ではなく、「順序立てて考える力」「問題を解決する力」を育てることです。
また、必修化された理由として、下記のように文部科学省からも説明されています。
コンピュータを理解し上手に活用していく力を身につけることは、あらゆる活動においてコンピュータ等を活用することが求められるこれからの社会を生きていく子供たちにとって、将来どのような職業に就くとしても、極めて重要。
文部科学省,小学校プログラミング教育の概要 1
現在の私たちの暮らしはコンピュータと密接に関わっており、そのコンピュータを活用する能力が必要になっています。
文部科学省が示すように、将来どのような職業に就くとしてもコンピュータを活用することは重要な能力です。
つまり、プログラミング教育は単なる技術教育ではなく、未来の社会を生き抜くための本質的な学びであると言えます。
IT社会を生きる“基礎教養”に
今やプログラマーやエンジニアでなくても、あらゆる職業においてITの知識が求められます。
- 飲食店 → 注文や在庫の管理がタブレットで行われる
- 農業 → ドローンやセンサーで作物の管理をする
- 教育現場 → タブレット学習やオンライン授業が一般化
職業に限らず、AI/自動運転/ドローン/IoT……どの分野でもプログラミングは関わっています。
つまり、子どもたちが社会で生き抜くための「読み書きそろばん」のひとつと考えられているのです。
子どもにとっての「プログラミング」の意味
子どもたちにとってプログラミングは、 「ゲームを作る」「ロボットを動かす」「思ったことを形にする」など、遊び感覚で学べるものです。
大事なのは、正しいコードを書くことよりも、 「どうやったら思い通りに動くかな?」と考えたり、 「うまく動かないときに、どこが間違っているのかな?」と工夫したりする経験です。
これは、将来どんな職業についても役に立つ「考える力」「あきらめない力」を育ててくれます。
Scratch(スクラッチ)など、子ども向けのプログラミングツールでは、 「ブロックを並べてキャラクターを動かす」感覚で学べます。
これはまるで、デジタル版の積み木のようなものです。 「組み合わせることで、何かが動く・変わる」という体験が、子どもにとってのワクワクにつながります。
「プログラミング教育」と聞くと堅苦しい印象がありますが、 実際は「キャラクターを動かして物語を作る」など、遊び感覚で楽しめるのが特徴です。
ゲーム好きな子や、絵を描くのが好きな子も、それぞれの個性でのびのび学べるのが魅力です。
プログラミングで身につく力

論理的思考力(考える力)
論理的思考力は、「物事を体系的に整理して筋道を立て、考える能力」のことです。
プログラムは、「順番」「くり返し」「条件分岐」などのルールを使って組み立てていきます。
この過程で、「どうすれば思い通りに動くか」を筋道立てて考える力が育ちます。
問題解決力(失敗から学ぶ力)
問題解決能力は言葉通り、「問題が起こった原因を特定し、適切な解決手段を実行し、問題を解決する能力」のことです。
思った通りに動かないとき、なぜうまくいかないかを考えて何度も試行錯誤します。 こうした経験が「失敗を恐れず、解決に向かって粘り強く考える力」につながります。
想像力・創造力(アイデアを形にする力)
自分でキャラクターを動かしたり、音や絵をつけて作品を作ることで、 「こうしたら面白いかも」「こんな仕掛けにしたい」というひらめきを形にすることで想像力と想像力を養います。
タイピング・ICTリテラシー(パソコンに親しむ力)
タイピングやICTリテラシーは、今後の学習だけでなく、将来どんな仕事に就くとしても必要となる基礎スキルです。
プログラミングを通じてキーボード操作やパソコンの基本的な使い方に慣れ、将来に役立つ情報機器の基礎力が育ちます。
どんなツールや教材で学ぶの?
Scratch(スクラッチ)

ブロックを組み合わせることでゲームやアニメを作れるツール。
小学生向けの定番教材で、無料で使えます。
Scratchでプログラミングを学ぶのがおすすめな人
- ゲームやアニメーションを作りたいと思っている人
- キーボードやマウスで操作する簡単なゲームやアニメーションから、3Dのゲームといった本格的なゲームまで、 プログラミング初心者から上級者まで使えるプログラミングツールとなっています。
- 作ったプログラムを世界中の人と共有したい人
- Scratch公式サイトでアカウントを登録すると、自分の作ったプログラムを世界中の人と共有することができます。
また、「リミックス」という機能を使うと他の人が作成したプログラムをコピーしてから編集することができます。
- Scratch公式サイトでアカウントを登録すると、自分の作ったプログラムを世界中の人と共有することができます。
- 無料で手軽にプログラミングを始めたい人
- Scratchは誰でも無料で使えるプログラミングツールです。
また、ダウンロード版の他にブラウザ上で動作するオンライン版もあり、機能に制限はありますがアカウント登録なしで気軽に始めることができます。(プログラムを共有する場合はアカウント登録は必須)
- Scratchは誰でも無料で使えるプログラミングツールです。
Scratchについては、こちらの記事でも解説しています!
Scratchって何?子どもや初心者向けプログラミングといえばこれ!
Scratchの始め方 -誰でも簡単に始められます!!-
micro:bit(マイクロビット)
手のひらサイズの小型コンピューターで、光らせたりセンサーを使ったりできます。
作ったプログラムが現実世界で「動く」楽しさがあります。
micro:bitでプログラミングを学ぶのがおすすめな人
- ビジュアルプログラミング言語に慣れてきた人
-
micro:bitもScratchなどのビジュアルプログラミング言語を使ってプログラミングを行います。
画面内のものを動かしてきた子が、次のステップで画面外のハードウェアを動かすという一段先のステップに進む教材として最適です。 - デジタル工作・ロボット・IoTに興味のある人
-
LEDを光らせる/ボタンを押す/加速度センサーを使って操作するなど、デジタル工作・ロボット・IoTに興味のある子にとって楽しい体験になります。
また、Scratchなどのプログラミングツールと組み合わせることでmicro:bitをコントローラーとして利用したゲームの作成など、プログラミングで作れる作品の幅が広がります。 - 低予算でデジタル工作に取り組みたい人
-
micro:bit本体のみは3,060円(税込3,366円)とロボットプログラミングで使用される教材と比較すると安価で購入することができ、これからデジタル工作を始める初心者にとっておすすめの教材です。
また、micrro:bitを拡張するキットも複数販売されており、子どもの興味や成長レベルに合わせて必要なものを導入することでより複雑なデジタル工作に取り組むこともできるようになります。
Viscuit(ビスケット)
絵を描いて動かすことでプログラミングを体験できるツール。
特に小学校低学年や未就学児にも親しみやすい設計です。
Viscuitでプログラミングを学ぶのがおすすめな人
- 幼児〜小学校低学年の人
- 文字を使わずに絵を描いて動かすので、感覚的に学ぶことができ、「遊びながら学ぶ」ことができるようになっています。
- 「論理的思考」の入口に立ったばかりの人
- 複雑なコードや条件分岐などは出てこないため、プログラミング的思考(=原因と結果をつなげて考える力)のスタートに最適です。
- 無料で手軽にプログラミングを始めたい人
-
Viscuitは無料で使えるプログラミングツールです。
Scratch同様にブラウザ上とアプリで動作するので気軽にプログラミングを始めることができます。
家庭でできるサポートは?

興味を引き出す教材の導入
Viscuit(ビスケット)やScratch(スクラッチ)、micro:bit(マイクロビット)など、年齢や子どもの成長段階に応じたツールを用意することで、子どもの「やってみたい!」という気持ちを引き出せます。ゲーム感覚で楽しく学べる教材を選ぶと、子どもが自発的に取り組みやすくなります。
子どもの成長段階に応じたツールでない場合、プログラミングに対する興味や意欲を持てないまま苦手意識だけが残ってしまうことがあります。
特に初期段階では、「楽しさ」や「わかりやすさ」が学びへの入口になります。そこを無視して難解な内容や大人向けのツールを使ってしまうと、子どもは「わからない」「つまらない」と感じやすくなり、主体的な学びや挑戦する姿勢が育ちにくくなるのです。
結果として、「プログラミング=難しい・嫌い」という印象を早い段階で持ってしまい、その後の学びの機会を自ら遠ざけてしまう可能性もあります。これは、将来の学習意欲やICTリテラシーの形成にも悪影響を及ぼしかねないので注意が必要です。
子どもと一緒に取り組む
「どうやって動かしたの?」「すごい!」と一緒に喜んであげることが、子どもにとって大きな励みになります。
また、子どもが作ったプログラムに興味を持って話を聞くことで、子どもは達成感を得られます。言葉にして説明することで、論理的に考え、伝える力も育ちます。
プログラミングを始めると思った通りにプログラムが動かないことがありますが、プログラミングはうまくいかないことの繰り返しです。失敗も貴重な学びのチャンスと捉え、「何がいけなかったのかな?」「一緒に考えてみよう!」と励ましながら支えることが大切です。プログラミングを学ぶ際は、結果ではなく過程を大切にしてあげましょう。この過程の中で問題解決能力が育ちます。
プログラミング教室に通ってみる
プログラミング教室に通うことで経験豊富な講師から子どもの年齢やレベルに応じた体系的なカリキュラムで学ぶことができます。
家庭のサポートだけでは気づけない視点や知識を得ることで、理解がより深まり、実践力も身につきます。
また、プログラミング教室では同年代の子どもたちと一緒に学ぶ機会があるため、互いのアイデアに触れたり協力したりする中で、思考の幅が広がります。
一緒に学ぶ中でコミュニケーション能力やチームワークも自然と養われるのでプログラミング教室に通うメリットは大きいと思います。
教室選びのポイント

子どもの年齢・興味・レベルに合っているか
子どもにとってプログラミングは「楽しい体験」からスタートするのが理想です。そのため、内容が難しすぎたり、逆に物足りなかったりすると、興味を失ったり挫折してしまうリスクがあります。
- 初心者向けの導入カリキュラムがあるか
- 子どもの成長段階(幼児〜中学生)に応じた教材や進め方が用意されているか
- 子どもの興味を引き出せる教材を使っているか(ScratchやViscuitなど)
体験授業に参加して、子どもの様子を観察すると、年齢・興味・レベルに合っているかが見えてきます。
講師の質と指導スタイル
子どもにとって、講師は「学びのガイド」であり「学ぶ楽しさを伝える人」です。プログラミングに詳しいだけでなく、子どもと丁寧に向き合い、失敗を前向きに導いてくれる力が必要です。
- 講師が専門的な知識を持っているかどうか
- 講師が子どもの発言をよく聞いてくれるか
- 一方的な指導ではなく、子どもの主体性を重視しているか
プログラミング教室では子どもと講師の相性も大切です。 口コミや保護者レビューを参考にしつつ、体験授業で講師との相性を確認しましょう。
通いやすさ
通塾する場合は、アクセスの良さや通塾にかかる時間を確認しましょう。特に教室に通う頻度が多い場合は子どもの送迎で保護者への負担が大きくなってしまうことが考えられます。
理想的な送迎時間は片道15分以内で、近所の教室を探すのがおすすめです。
ただし他の教室選びのポイントとのバランスをみて判断するようにしてください。
東三河(豊川市/蒲郡市/豊橋市)でおすすめのプログラミング教室
東三河(豊川市/蒲郡市/豊橋市)でおすすめのプログラミング教室については、下記の記事でまとめていますので合わせてご確認ください。
豊川市にあるプログラミング教室を比較して紹介!
蒲郡市にあるプログラミング教室を比較して紹介!
豊橋市にあるプログラミング教室を比較して紹介!
プログラミングを始めるときのよくある質問

Q1. うちの子はゲームばかり…でもプログラミングに向いてる?
ゲーム好きな子ほど、プログラミングの世界に入りやすい傾向があります。
「遊ぶ側」から「作る側」へ、視点が変わるきっかけになるかもしれません。
Q2. いつから始めるのがベスト?
興味が出たタイミングが始めどきです。
幼児や小学校低学年から対応している教材もあるので、子どもに合う教材ではじめてみてください。。
Q3. プログラミング教室に通うときの費用はどれくらい?
教室によって異なりますが、月額7,000〜15,000円が目安。
月の授業回数や1回当たりの授業時間によって変わるので、1年間でかかるトータルの費用や1時間あたりの授業料金で比較することが大切です。
まとめ:プログラミングは未来の“生きる力”を育てる学び
プログラミングを通して、子どもたちは「自分で考え、あきらめずにやりとげる力」を育てていきます。
特別な才能は必要ありません。
ちょっとした好奇心が、未来の可能性を大きく広げてくれます。
まずは楽しみながら、親子で一緒に学びの一歩を踏み出してみてください。
Re:ProS(レプロス)について

Re:ProS(レプロス)では地元に根差したプログラミング教室を運営しております。
現役のエンジニアが講師を務めておりますので、安心して授業を受けていただけます。
初めての方用の無料体験教室も行っております。
もしご興味がある方は 当社HPよりお申し込みください。