目次
生成AIとは?
AI(人工知能)は人間のように推論したり学習するコンピューターことです。
従来のAIは既存データを学習して、未来のことを予測したり、現状分析をしたりするのがメインでした。
生成AIは文章や画像、プログラムなどコンテンツを生み出すAIのことです。
この生成AIを使うことで、プログラミングの生産性を上げることができるので使ってみましょう!
生成AIをプログラミングに活用するメリット
生成AIを使うことで、プログラミングのコードを自動生成したり、ドキュメントを生成したりと業務を効率化することができます。
具体的には下記のようなメリットがあります。
- バグの早期発見と修正:間違いの指摘/修正方法の指示
- 開発スピードの向上:コードの自動生成やリファクタリングが可能。
- コード理解の補助:初心者でも理解できるようにAIが解説。
- ドキュメント作成:コメントや仕様書も自動で生成。
生成AIを使う上での注意点
ただ、生成AIを盲目的に使ってしまうと、さまざまな問題点やリスクがあります。
正しく理解して使うことで、より安全に効率よく生成AIを活用することができるので、下記について意識をしながら利用するようにしましょう。
- ハルシネーション
- あたかも事実かのように誤情報を言うことがあります。
- 自分自身で二次情報を調べたり、批判的思考でAIの出力結果を見るようにしましょう。
- プライバシー・セキュリティ
- 入力した内容が学習データに使われてしまう可能性があります。
- 個人情報や、ID・パスワードなど機密情報を入力することは避けましょう。
- 著作権リスク
- 出力される内容が既存の著作物にあまりにも酷似している場合、権利侵害になる可能性があります。
- 過去のデータを学習しているため、似ているものを知らずに出力することがあります。
- 自分自身で必ず問題ないかを確認しましょう。
AIコードエディタ「Cursor」の使い方
生成AIを活用したコードエディタとして有名なものにCursorがあります。
今回はこのCursorの利用の仕方を説明していきます!
Cursorは、Visual Studio CodeをベースにしたAI支援機能搭載のコードエディタです。
まずは無料で試すことができます。使ってみて良いと思った方は下記に料金プランも載せておきますので、課金してみましょう!
Cursorの料金プラン
プランについて | Hobby | Pro | Business |
---|---|---|---|
料金 | 無料 | $20/月 | $40/ユーザー/月 |
コードの自動補完回数 | 月2000回 | 無制限 | 無制限 |
AI低速利用 | 月50回 | 無制限 | 無制限 |
AI高速利用 | ✕ | 月500回 | 月500回 |
インストール方法について
Cursorにアクセスし、ダウンロードボタンをクリックします。
ダウンロードが完了したら、cursorを開き、下記のような初期設定画面が出てくるので、Languageを日本語にしておきましょう。
そうすることでメニューが日本語化されます。
それ以外はデフォルト設定で大丈夫です!
主な機能
Cursorにはさまざまな機能がありますが、主に下記の機能があります!
色々な機能を駆使して、プログラミングを効率化しましょう!
各機能については、それぞれ詳細な使い方を説明していきます。
- コード生成・修正:cmd+kでAIに指示を出し、提案されたコードを採用可能。
- チャット機能:コードの意味を聞いたり、バグを相談したりできる。
- @Symbols:コードやドキュメントなどの文脈をAIに伝えた上で質問ができる。
- Cursor rules:生成AIに対して、事前にルールを設定ができる。
- 自動補完:次にどんなコードを記載するかを予測してグレーアウトで表示がされる。
- AIモデル切り替え:Claude系やDeepSheek, GeminiやChatGPTなど色々なAIモデルに切り替えが可能
コード生成・修正
cmd+k (windowsの場合はCtrl+k)を押すことで、すぐに生成AIに指示を出すことができます。
指示を出したあと、コードの修正内容が問題なければAccept(cmd+y もしくは Ctrl+y)をして、AIの生成したコードをすぐに反映することができます。
チャット機能
画面右側にあるチャット機能を駆使してコードの説明をさせたり、バグがないか確認させたり、コードについて相談したりできます。
チャット画面が右側に出ていない場合はoption+cmd+bで表示することが可能です。
チャット機能には3種類あり、それぞれ特徴があるので使い分けて利用しましょう。
- Agent:複数ファイルを編集したり、コマンドの実行も可能。複合的にタスクを自動実行します。
- Ask:コードの説明や疑問の解消におすすめ。コードの修正はしない。
- Manual:細かい部分的なコードの修正におすすめ。必要な変更内容と場所が正確にわかっている場合に、対象を絞ったコードの変更を行う。
例えば、Agentで実行を行うとターミナルでのコマンド実行も含めて指示を出すことができます。
下記は生成AIにコードの変更についての指示を出し、実際にコードの変更を行ったあと、gitでコミットをさせている例です。
生成AIへのコードの指示 | 生成AIによるコードの変更 | 生成AIによるコマンドの実行 |
---|---|---|
![]() |
![]() |
![]() |
@Symbols
質問や命令を指示する上で、参照して欲しい情報を選択することができます。
- Files & Folders: 特定のファイルやフォルダを参照する
- Code: 特定のコードブロック、関数などを参照する
- Docs: プロジェクト内のドキュメントを参照する
- Git: Gitリポジトリの内容を参照する
- Past chats: 過去やりとりしたチャット内容を参照する
- Cursor rules: Cursorに指示したプロジェクト固有のルールを参照する
- Terminals: ターミナルに入力したコマンド内容を参照する
- Linter errors: 現在開いているファイルのLintエラー・警告を参照する
- Web: Webサイトの情報を参照する
- Recent changes: 直近のコードの変更履歴を参照する
@Symbolsの例
@Symbolsの一つの例として、Docsを使うと、
特定のWebサイトのドキュメントを学習させることができます。
例えば、MDNというWeb開発者向けの情報まとめサイトを学習させることで、下記のように回答内容が変化します。
最初はVRを操作するAPIを知りませんというように回答がありましたが、MDNのドキュメントを参照させることで、その説明を引っ張ってくるようになっています。
before | after |
---|---|
![]() |
![]() |
Cursor rules
cmd + shift + p (windowsはctrl + shift + p)で開く窓からcursor ruleと入力することで作成できます。
ルール名を決めて、そのファイルの中にルールを記載することができます。
コードの編集時等に生成AIに記載したルールを守らせて命令を出すことができます。
Cursor rulesの例
例えば、こんなルールを付け加えます。
## 説明の口調について
- 毎回語尾にだってばよをつけること
すると説明の口調が変わります。
実際には、下記のようにコードをより正確に記載してもらうようなルールを設定するのが良いです。
## あなたの持つ能力・特性
高度な問題解決能力を持つ
誰にでもわかりやすくシンプルなコードを書く
不明点や疑問点があれば推測するのではなく、確認を行い意図を必ず確かめる
## 品質評価
各コードを事前に実行・検証し不具合がないかを検証すること
エラーがあれば即座に修正すること
## 説明
1行ずつどんなコードを書いているか説明を入れてください。
自動補完
Tabキーを押すことで、コードの自動補完が行われます。
次に何を記載するかを予測して、グレーアウトでコードが記載されます。
そのまま採用したければTabキーを押すことで採用され、不採用ならそのままコードを記載します。
AIモデル切り替え
Claude系やDeepSheek,GeminiやChatGPTなど色々なAIモデルを使用することができます。
画面上部のCursor -> 基本設定 -> Cursor Settings -> Models からモデルの変更ができます。
AIモデルによって特徴があるので、色々使ってみて比較したり、調べてみましょう!
まとめ
生成AIを使えば、開発効率が飛躍的に向上します。
特にCursorのようなツールは、初心者から上級者まで幅広く活用できます。
AIの出力結果は必ず検証しながら、効率的かつ安全に活用していきましょう。
Cursor以外にも色々なツールがあるので、興味を持った方はぜひ調べてみてください。
例えば、Devinなど (めっちゃ高いです!)
スライドでも内容をまとめてありますので、スライドで見たい方は下記をご覧ください。
記事では実際の使い方をより詳細にまとめてあります。